為替デリバティブとは、価格の変動が起きたとしても一定の金額で外貨を購入できるという金融派生商品の一種です。
2004年から2007年にかけて、為替レートが1ドル110円~120円だったときにメガバンクが約6万3,700件の為替デリバティブを販売しました。
ところが、2008年のリーマンショックを境に円高が加速し、現在では1ドル80円を割り込んでいます。
それにも関らず当時の為替レートでドルを買う義務を負わされている企業がたくさんあるのです。
その結果、場合によっては毎月数千万という単位で損失が発生しているケースもあります。
銀行に解約を申し入れても、違約金として数千万円が必要と言われ諦めている企業や、銀行との関係性の悪化を危惧して解約をなかなか申し入れられないというのが企業の現状のようです。
一方で金融ADRを通じて和解している場合も多くあります。
2011年にこの金融ADRを通じて和解したケースは、昨年対比で10倍以上になります。
多くの中小企業がこの問題で苦しめられていますが、この分野を専門としている弁護士が少ないのが現状です。
もし、金融商品の取引に関してお困りのこと等がございましたら、まずはお気軽にご相談ください。
金融取引のトラブルでお困りの方は、まずはお電話かメールでご連絡下さい。
来所による無料法律相談のご予約をさせていただきます。
当事務所の弁護士が対応させていただきます。
取引の状況を詳しくお聞きした上で、最適な解決方法をご提案させていただきます。
その際、取引開始から現在に至るまでの取引及び損益の経緯をあらかじめまとめておいていただけると、法律相談がスムーズに進みます。
また、業者から交付されたパンフレット、商品説明書、明細書類等がありましたら、相談の際にご持参いただけると助かります。
取引内容に違法性が高く、被害回復が見込まれる場合には、正式に受任し、業者との調査、交渉に入ります。
業者から顧客勘定元帳を取り寄せ、取引内容を詳細に調査します。
調査結果を元に、弁護士が通知書を作成し、取引業者へ送付します。
場合によっては、調査段階で、取引を終了させます。
業者によってはなかなか手仕舞いに応じようとしないので、手仕舞いの指示を会話録音するか、または弁護士に委任して手仕舞いを内容証明郵便で通知します。
残金がある場合は、全額送金してもらいます。
業者によっては、顧客が作成した書類の任意での提出を拒んだり、顧客との会話録音テープや電話発信記録を保管している場合があります。
そのような証拠書類などの中に顧客側に有利な材料が含まれている場合(例えば、本来顧客の署名押印が必要な書類を営業マンが代筆している、会話録音テープの中に営業マンが断定的判断の提供をした会話が含まれているなど)、証拠保全を利用する価値があります。
業者に損害賠償請求をする内容証明郵便を、弁護士名で出します。
その上で、弁護士が代理人として、業者と交渉します。
示談が成立する場合は、示談書を作成します。
取引業者が損害賠償請求に応じる場合には示談が成立となります。
示談交渉に応じない場合には、民事訴訟を提起します。
銀行や証券会社等には法律上、損失補填の禁止という原則があり、一定の手続きを経た上で一定の理由がない限り、あなたが支払うべき金額を負担することは認められません。そのため、銀行や証券会社が示談交渉で為替デリバティブ取引の支払い金額の減免に応じることはほぼありえません。よって、損害賠償等を求めるには、ADRを利用する必要があります。
※ADRとは
金融・証券分野における裁判外紛争解決手続きのことで、身の回りで起こるトラブルを、裁判ではなく、中立・公正な第三者に係ってもらいながら柔軟な解決をはかる手続きのことです。
示談が決裂した場合やADRで解決できない場合は、民事訴訟を提起します。
(場合によっては、ADRを使わずに民事訴訟を提起する場合もあります。)
和解金や、判決に基づく損害の賠償金を受けとることによって事案が解決します。
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